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山口一生 佐賀県太良町議会議員
一般質問 /

災害対策:「受援力(助けてもらう力)」の強化と備蓄の現実

まとめ

  • 事実:食料備蓄は約2,500食で、目標(4,000食)に未達。
  • 論点:大規模災害時、行政職員も被災する可能性がある中、外部からの支援をスムーズに受け入れる「受援体制」が不十分。
  • 次の問い:自衛隊だけでなく、NPOや災害ボランティア団体との平時からの顔の見える関係づくり。

質問の背景(なぜこれを聞いたのか)

新型コロナや頻発する豪雨災害。行政だけで全てをカバーするのは不可能です。「助けて」と言える関係性、そして助けに来てくれた人が動きやすい環境(受援力)こそが、防災の要になります。

質疑の整理(要点)

1) 備蓄状況

目標に対して不足しています。相互応援協定を結んでいる他自治体への提供実績(武雄市等)もあり、融通は効きますが、定数確保は急務です。

2) 情報発信の課題

コロナ休校の際、HPへの掲載がなされませんでした(保護者メールのみ)。非常時は「関係者以外」も含めた地域全体への情報共有が安心につながります。

3) 受援体制(ボランティア連携)

自衛隊や県などの公的機関とは連携できていますが、民間ボランティア団体(NPO等)との具体的な協働計画や話し合いは「これから」という段階です。 社協等と連携し、受け入れ態勢の整備を進めるとの答弁でした。

4) 要支援者への対応

手挙げ方式で名簿を作成。災害時、声を上げられない「隠れた要支援者」へのプッシュ型支援も課題です。

メモ

災害対応は「想像力」です。マニュアルにない事態が起きたとき、誰に電話すればいいかを知っているかどうかが生死を分けます。

全文(書き起こしテキスト)を読む

1番(山口一生君)

次の質問が、災害に対する備えについてということで質問をさせていただきます。

現在、新型コロナウイルスが日本にも入ってきて、本当に想定していたような雨風、台風、地震とか、そういったところ以外の災害というか危機というのがこういった形で現実化してくるというような危機的な状況ではありますけれども、そういったところも含めて本町の災害に対する備えについてお伺いしたいと思います。

第1に、災害時の食料や生活用品、トイレなどの備蓄の状況はどうなっているか。第2に、災害時及び復旧時の情報の収集、伝達、共有、発信の仕組みはどうなっているか。3つ目に、災害対応時における、受援の体制はどうか。受援というのは、援助を受ける力のことですね。自衛隊、国、県、消防、警察及びNPOやボランティア団体の特定や協働計画づくりなどの話し合いはできているか。4つ目に、被災ごみの収集場所の想定はどこか、どの程度の受け入れが可能か。5つ目、自衛隊が展開する場所の想定はどこか、どの程度の規模の受け入れが可能か。6つ目に、独居高齢者を含む要支援者の救済計画はどうなっているか。

以上、6つの点についてお伺いいたします。

町長(永淵孝幸君)

山口議員の2点目、災害に対する備えについてお答えします。

1番目の災害時の食料や生活用品、トイレなどの備蓄状況についてでありますが、現在町で備蓄しているものは、食料が約2,500食、飲料水が約4,000リットル、断水時等に既存の便座で使用する簡易トイレが300枚で、また電動式簡易トイレを4基購入する予定をいたしております。

次に、2番目の災害時及び復旧時の情報の収集、伝達、共有、発信の仕組みについてでありますが、災害時において応急対策活動を円滑に実施するための必要な災害情報を積極的に収集し、また収集した情報を住民及び他の防災関係機関に迅速、的確に連絡することが重要となってまいります。町としましては、可能な限りの手段を講じまして災害情報を収集し県に対し被害状況等を報告するとともに、防災関係機関と情報を共有することといたしております。

次に、3番目の災害対応時における受援の体制などについてでありますが、被災地域での災害応急対策を迅速かつ円滑に実施するため、国、県、他市町及びその他防災関係機関と相互に協力して応急対策を実施することとしております。さらに、災害の規模等を踏まえ、締結している相互応援協定等に基づき、他の地域の機関に対し応援要請も行うことといたしております。

また、NPOやボランティア団体の特定や協働計画にづくりにつきましては、ボランティアの活動対策計画で受け入れ態勢の整備、ニーズの把握、情報提供、支援について計画を立てておりますが、受け入れを想定した具体的な体制の話し合いはできておりませんので、今後社会福祉協議会等と話し合いの場を設けたいと考えております。

次に、4番目の被災ごみの収集場所の想定及び受け入れについてでありますが、被災ごみの収集場所としては、太良町地域防災計画において太良球場及び広江埋立地を計画しております。しかし、災害の種類、発生場所等によりその2カ所では対応できない場合も十分想定されますので、町内各所に被災ごみの収集場所を選定していく必要があろうかと考えております。

どの程度の受け入れが可能かとの御質問につきましては、先ほど申し上げました2カ所で4万3,000トン程度の受け入れが可能だと考えております。

次に、5番目の自衛隊が展開する場所の想定、受け入れ可能な規模についてでございますが、災害が発生して、一般に公共性、緊急性、非代替性の要件が必要とされる場合に自衛隊の災害派遣要請を要求することとしております。派遣される部隊の規模は、災害の状況により異なってくるかと思われますので、その状況により、部隊の受け入れ準備について協議、調整を図ることが想定され、その規模についてはわかりかねます。ちなみに、防災計画では、部隊の宿舎、駐車場の場所は健康広場といたしております。

次に、6番目の独居高齢者を含む要支援者の救済計画についてでありますが、太良町災害時要援護者避難支援計画に基づき、区長や民生委員等の避難支援者が情報伝達や指定された避難所までの移動支援などを行うこととなっております。要支援者は、独居高齢者を含め在宅の要介護高齢者及び寝たきり高齢者や認知症高齢者、障害者等級の1級及び2級の者や知的・精神障害者及び難病患者等を対象としております。

なお、該当者は手挙げ方式によりみずからの希望で避難時の支援を求められた方として登録しており、登録された個人情報は本人の承諾のもと消防署や警察等の支援関係機関へ提供いたしております。

以上です。

1番(山口一生君)

質問をさせていただきます。

災害時の食料や生活品、トイレの備蓄状況についてお尋ねをさせていただいたんですが、こちらの2,500食、水4,000リットル、トイレ300、この食料と水で大体100名、200名、300名程度が大体何日ぐらいもつものなのかなというところで、どういった想定をされてこの量になっているのかという根拠を教えていただけないでしょうか。

総務課長(田中久秋君)

お答えいたします。

まず、食料等の目標値が大体人口の5%の3食で3日間ということで、4,000食程度を目標といたしております。今年度約1,000食ほど購入しておりますけれども、昨年の佐賀豪雨で被災された武雄市のほうから要請がありましたので1,000食ほどを提供しておりますので、今現在まだ目標値までには達していないという現状でございます。

以上です。

1番(山口一生君)

先ほど武雄市のほうに1,000食融通というか協力をしたということなんですけれども、ふだんからそういった相互の応援の協定だったりとか、そういった連携の話し合いというのは日常的にされているようなものなんでしょうか。

総務課長(田中久秋君)

お答えいたします。

佐賀県内20市町のそういった応援の協定は結んでおりますけれども、定期的なそういった協議というのは特にしておりませんけれども、もし被災されたりなんかしたときは、こちらのほうから何か必要な物資はないですかといった形でそれぞれ被災されている地域のほうに問い合わせて、何々が欲しいと言われた分がうちのほうにあった場合は提供するようにしております。

以上です。

1番(山口一生君)

次に、災害時及び復旧時の情報の取り扱いなんですけれども、今回こういった新型コロナウイルスに端を発して、学校がお休みになりますということが国中で決定をされているんですけれども、例えば学校の関係者、親御さんへの案内のお手紙とか生徒への通達というのはあったかと思うんですけれども、どうかすると町全体でそういった子供たちの目くばせをしないといけないような状態なのかなというふうにも感じています。

そういった中で、私、町のホームページを見ていたんですけれども、そういった休校の状態とか、例えば学童にふだん行ってないような子供を今回ばかりは面倒を見てほしいとか、そういったところを思い立ったときに、どこを見ればいいのかというのが非常にわかりにくい状態になってしまっているなというふうに思っています。

なので、ああいったところへウエブサイトへ情報を載せる際の判断の基準というのをまずお伺いしたいんですけれども、そちらのほうの回答をお願いします。

総務課長(田中久秋君)

お答えいたします。

ホームページ上等への掲載の判断の基準ということで理解してよろしいですかね。

ホームページ上に情報を流す場合は、それぞれの担当部署が原案をつくって、担当の係長の承認、それと担当課長の承認といった形で、両方承認をなされたらアップするという、通常はそういう流れになっております。

以上です。

1番(山口一生君)

そしたら、今回はそういった担当課からのホームページへ掲載するという要請というか動きというのは、特になかったということになるんでしょうか。

学校教育課長(中川博文君)

お答えいたします。

学校の休校につきましては、児童・生徒を通じて保護者等へ文書で通知をいたしております。それと、各学校が保護者等へはメールで通知をいたしておりますので、対象が学校の児童・生徒という形になっておりましたので、今回まだホームページのほうには掲載をいたしておりません。

以上です。

1番(山口一生君)

一応、児童だったりとか保護者のほうには通知をされているというのは私も知っておりますし、そこに通ってない方に案内をするというのは余り意味がないのかなというふうに思われてたのかもしれないですけれども、そもそも非常事態というか、かなり特殊な状況ではあるので、そういったところで情報の発信というのもしていただけたらなと思った次第でした。

次に、災害対応時における受援の体制ということで、まず私、自衛隊のことを上げているんですけども、昭和37年7月8日に大雨があったということで、大浦のほうでかなりの大水害というのがあったというふうに聞いています。私まだそのとき生まれてなかったんですけども、そういったところで自衛隊の方がかなり活躍をされて、かなりの数が亡くなられたり負傷されたということは聞いているんですけども、そういったところで災害が起きたときにもしかすると役場の方も無事な人が少なくなってしまってるとか、本当に自分たちでは状況をどうにもできないというときに必ず外部からの支援というのを受け入れないと復旧というのができない状態に陥ります。

私、先日災害についての議員がどうしたらいいかというところの研修に行かせていただいたんですけども、東北の大震災のときは、例えば本当に行政の中の執行部の方がお亡くなりになったというようなケースも聞いていましたので、そういったときにふだんから密に、いろんな災害が起きたときに誰とどういうコミュニケーションをとるかというのを確認をしていただきたいなと思っています。

実際、こういった自衛隊とか国とか県とか、各種受援先というか、支援をしていただく先があると思うんですけども、そういった支援先の方の担当の方というのは、今現在で特定はされていますでしょうか。

総務課長(田中久秋君)

お答えをいたします。

普通公的機関の県とかそういった部分につきましては、毎年会議があって名刺交換もさせていただいて情報も共有をさせてもらっております。令和元年からうちのほうに災害対策連絡室等を設置した場合は、特に佐賀地方に大雨のおそれがあるといった情報が流れたときは、自主的に自衛隊のほうから部隊のほうの指令で派遣をされるようになっております。昨年は2回ほど大雨特別警報も出ておりますけれども、そういった事態も、通常町から県にいって、知事から部隊のほうに派遣指令を要請をするといった事務的な流れになっておりますけれども、そういった流れではなくて、自衛隊の部隊のほうから部隊長からの指令でということで派遣をされるようになって、結構私どもも心強い状況になっております。

また、県のほうも、昨年の佐賀豪雨のなかなか情報の伝達がうまくいかなかったといったような反省を踏まえて、市町の担当職員をそれぞれの市町に派遣する。災害が発生するおそれがあるような場合は、当然うちのほうからお願いしますといって支援要請をしないといけないかとは思いますけれども、とにかく事前に県の職員も派遣するような動きをされております。そういった公的機関については、そういった部分である程度のつながりはできております。

それとまた、別に民間団体におきましては、日赤や社協と連携を密にしてボランティア活動の調整を行う体制をつくることになっておりますけれども、それに加えて、中間支援組織でもありますJVOAD、全国災害ボランティア支援団体ネットワークとか、またSPF、佐賀災害支援プラットフォームなどとも連携体制の構築を図って支援に当たるように整備をするようにしている状況でございます。

以上です。

1番(山口一生君)

公的な機関は従来どおり緊密に連携をとっていただければと思いますし、民間の支援団体というのも、私この前大町の災害のボランティアに行ったときに実際お話をさせていただいたんですけども、やっぱり皆さん、言い方はどうかわからないですけど、場なれをされていて、いろんなところでそういった災害支援を行われてはいるので、避難所とかそういったところで起こりやすいトラブルについて事前に手を打たれていたりとか、支援物資がどういうふうに集まってくるかという、そういった物量の波みたいなものもある程度予測をされていたりするケースもあったので、ぜひその担当者の方と行政の職員の方でお話をする機会というのを一度持っていただければなと思います。

時間もそろそろなくなってきているので、最後の質問をさせていただきたいんですけども、最後に独居の高齢者を含む要支援者の救済計画はどうなっているかということでお尋ねをさせていただいたんですけれども、もちろん今の段階でそういった被災、災害があったときに救済に来てほしいということを本人とか家族が要望を出しているところについては対応をされるということの認識で間違いないでしょうか。

町民福祉課長(田中照海君)

お答えいたします。

太良町の災害時要援護者避難支援計画というものがございまして、支援される方、支援なさる方、それぞれの計画に基づいて、今議員の御質問の、自分でお願いしますというそういう方を抽出した形で登録させてもらっておりますので、情報を共有させていただいてということで、避難時にはそういう方を優先的にといいますか、そういう計画でございます。

以上です。

1番(山口一生君)

そういった計画を既につくられているということで安心しました。

実際災害が起こった際に、皆さんやっぱり日本人は結構つつましい性格をしておりますので、自分のところに本当は助けに来てほしいんだけれども、それがなかなか言い出せなくて、この前の水害では例えば肺炎になられたとか、そういったほこりとかにまみれて生活をしてるうちに体調を崩されて入院を余儀なくされたとか、そういったケースもあります。なので、もちろんふだんからそういった要支援者の方についてはかなり目くばせをされてるかと思うんですけれども、災害が起きたときにはお一人お一人声をかけていくようなことも想定をされていたほうがいいのかなというところで私は考えております。

どちらにせよ、本当にこれだけ世の中がかなりつながって、今回のウイルスのような騒動もありますし、支援をこちらから申し出るということももちろんほかの被災地があればすることは当然なんですけれども、どういうふうに支援を受け入れるとスムーズに復旧復興ができるかというところにも意識を向けていただきたいなと思っております。

最後に、一つ町長にお伺いしたいんですけども、もし太良町でコロナウイルスの感染者が出た場合、まず最初に何をされますかということでお尋ねしたいと思います。

町長(永淵孝幸君)

私に質問でございますのでお答えしますけれども、まずコロナウイルスが太良町で発生したとなれば、まず緊急の会議を関係者が寄って開きます。そして、その対応策については、もちろん県あたりとも協議、連携をとって、そして西部の保健所、そこら辺あたりも連絡をとって、どういう体制をしていけばいいのかというのは私も素人ですのでわかりませんから、こういったことでやっていったほうがいいというような指導を仰ぎながら取り組んでいきたいと思います。

それで、その中で、先ほど言われたコロナウイルスは急に出てきた話ですけれども、災害も37年7・8災害以来大きな災害はあっておりません。そして、その後自衛隊等も新しくかわられて挨拶に見えた折に、こうしてうちも50年以上大災害があっていないと、だからそういった災害の経験がないと、今我々は。だから、そういったときに不安なんだというふうなことを話しましたら、自衛隊のほうから、じゃあというふうなことで来ていただくようになっております。

ですから、そういったことを関係機関にも相談しながら、話ながらやって、ふだんから議員が言われるようにそういう連携を持っておかないと、いざというときに右往左往するというようなことになりますので、昨年から町内の防災会議にもほかの団体は今まで入れておりませんでしたけれども、入ってもらって、自衛隊はもちろんですけど、そういう体制もとっております。

ですから、コロナウイルス対策についても今のところうちの課内とか病院等々で話をしているぐらいですから、いざ本当に佐賀県で発生したときはというふうな話と太良町内で発生したときというのは、それはまた全然違うわけですから、そういったときのことはしっかり体制をとっておかないとそのときに右往左往するような形になりますので、議員から提案がありましたので、しっかりそこら辺は対応できるような体制をつくっていきたいと思っております。

以上です。

1番(山口一生君)

ぜひ町民一丸となって動けるように、リーダーシップを発揮していただきたいなと思います。

私からの質問は以上です。