鳥獣被害:イノシシとの戦いは「埋める場所」と「資金繰り」が鍵
まとめ
- 事実:イノシシの捕獲数は増加傾向(年間約700頭)だが、生息域は海辺や住宅地まで拡大中。
- 論点:猟師の高齢化が進む中、捕獲活動の最大の負担は「埋却(穴を掘って埋める作業)」であり、経費の6割を占める。また報償金が年1回払いであり、活動経費の立替負担が大きい。
- 次の問い:報償金の「複数回払い」と、行政による「埋却場所・重機の確保」で、猟師の負担を劇的に減らせないか?
質問の背景(なぜこれを聞いたのか)
猟師さんは地域の守り神ですが、その活動は個人の持ち出し(経費・労力)に依存しすぎています。彼らが活動をやめれば、町はイノシシに占領されます。持続可能な防衛体制を作るための具体的な業務改善を提案しました。
質疑の整理(要点)
1) 報償金の支払いサイト
現在は「年1回」払い。わなや餌代、燃料費は猟師の持ち出しです。 「年数回の支払い」を提案し、県・国の補助分は難しいが、町単独分については可能との答弁を得ました。
2) 埋却の負担軽減
イノシシ1頭の処理にかかるコスト(労力含む)の約6割が「穴を掘って埋める」作業です。 町が遊休農地等を確保し、重機であらかじめ穴を掘っておく「公設埋却場」の設置を提案。前向きに検討するとの回答でした。
3) 箱わなの不足
町の貸出用箱わなは在庫切れ。個人の自腹購入(1基約7万円)に頼っています。 広域協議会での購入以外に、町単独での追加購入も検討するよう求めました。
メモ
精神論ではなく、「資金繰り」と「事後処理」というビジネスライクな視点で支援しないと、なり手はいなくなります。
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○1番(山口一生君) 議長の許可をいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。 今年度はコロナに始まって、大雨の災害、豪雨災害、台風、職員の逮捕、起訴など、本当 にこれまで考えられなかったような自然災害やアクシデントが続いております。 今回の一般質問では、第1点目に鳥獣被害の対策について、もう一つ、行政のデジタル化 について質問をさせていただきますけれども、どちらも今生活を脅かしたり、今後の行政運 営について考えるタイミングが来ているということで質問をさせていただきます。 1点目、鳥獣被害対策について質問をさせていただきます。 第1点目に鳥獣被害の状況は。 2点目に、鳥獣被害対策の本町の支援はどのようになっているか。 3つ目に、猟師の人数は今後10年間でどのように推移する見込みになっているか。
- 52 - 4番目に、イノシシ駆除の年間実績(成獣・幼獣)の頭数は。 5番目に、報償金の支払い総額は。 6つ目に、報償金の支払いが年1回であるのはなぜか。複数回にすることは可能か。 7番目に、箱わなやくくりわな、餌などの経費に対する助成は可能か。 8番目に、猟師育成師弟制度を新設し、師匠への教育協力金を支払えないか。 9番目に、駆除したイノシシの再資源化施設を作る必要があるのではないか。 以上、9点について、まず質問をさせていただきます。 ○町長(永淵孝幸君) 山口議員の1点目、鳥獣被害対策についてお答えします。 1番目の鳥獣被害の状況についてでありますが、まず国に報告する野生鳥獣による農作物 被害状況調査の直近3年間の数字を申し上げます。 平成29年度は253アールの435万5,000円、平成30年度は168アールの371万9,000円、令和元 年度は186アールの392万4,000円で報告しております。 農業以外の被害としては、カモによるノリの食害があり、さらに現在ではイノシシの住居 周辺や通学路への出没など、民生上の被害も危惧される状況となっております。 2番目の、鳥獣被害対策の本町の支援はどのようになっているのかについてでありますが、 現在町主体で行っている鳥獣被害対策は5つの事業があります。 1つ目は、農地への侵入防止対策としてワイヤーメッシュや電気牧柵を設置する場合の原 材料の2分の1を支援する有害鳥獣被害防止対策費補助金で、今年度予算枠で600万円を計 上しております。 2つ目は、有害鳥獣の駆除実績や猟友会としての駆除関係経費を報償費及び補助金として 支出する有害鳥獣駆除対策費補助金で、今年度462万5,000円を計上しております。 3つ目は、狩猟免許者を増やすため狩猟免許取得時に1人1回に限り狩猟税以外の経費を 支援する狩猟免許取得支援事業費補助金で、平成30年度に6名、令和元年及び2年度には2 名ずつと、着実に新規の狩猟免許者が増加しております。 4つ目としては、鹿島藤津地域有害鳥獣広域駆除対策協議会所有の箱わな、小型箱わなな どを捕獲実施隊で使うものであります。 5つ目として、地元から緊急に箱わな設置の要望があったときに、猟友会員での緊急の対 応ができない場合に、職員による捕獲実施隊を組めるように、平成28年度から免許保持者の 農政係員のうち1名を猟友会会員に登録しております。 3番目の猟師の人数は今後10年間でどのように推移する見込みかについてでありますが、 推計の条件として、前述の狩猟免許取得の支援事業をそのまま続け、新規会員は1年で1名 増加する、さらに猟友会員は80歳以上の3分の2の方が脱会するとした場合、現在の会員数 43名ですが、今後10年間40名規模を確保できるものと見込んでおります。
- 53 - 4番目のイノシシ駆除の年間実績の頭数につきましては、直近の3年間を申し上げます。 平成29年度は、成獣499頭、幼獣74頭、合計573頭、平成30年度は成獣456頭、幼獣180頭、合 計636頭、令和元年度は成獣505頭、幼獣202頭、合計707頭であります。 5番目の報償金の支払い総額についてでありますが、太良町及び鹿島藤津地域有害鳥獣駆 除対策協議会から太良町猟友会に支出された額について、直近の3年間について申し上げま す。平成29年度は、太良町316万3,000円、協議会701万4,000円、合計1,017万7,000円、30年 度は、太良町345万6,000円、協議会568万5,000円、合計914万1,000円、令和元年度は太良町 399万3,000円、協議会662万円、合計1,061万3,000円となっております。 6番目の報償金の支払いが年1回であるのはなぜか、複数回は可能かについてであります が、現行捕獲者への報償金の支払いが年1回なのは、広域協議会と町の猟友会への支出事務 と猟友会の対象者への支出事務の簡素化であります。 次に、猟友会への複数回の報償金の支払いについては、国、県の補助金が入金された後で なくては支出できない広域協議会の分は難しいと思われますが、太良町の分は可能ではない かと考えます。なお、猟友会でも報償金の受入れと振込事務について、複数回の対応をして いただければ、対象会員への複数回の報償金の支払いはできることとなります。 7番目の箱わなやくくりわな、餌などの経費に対する助成は可能かについてでありますが、 助成することは可能ではありますが、現在のところ考えてはおりません。 8番目の猟師育成師弟制度を新設し、師匠への教育協力金を支払えないかについてであり ますが、猟友会会員のうち駆除実績の高い方を師匠として意欲のある方への現地指導や技術 指導を行っていただくような仕組み、例えば指導者に指導の実働日数に応じた報酬を支払う ようなものを検討中であります。 9番目の駆除したイノシシの再資源化施設を作る必要があるのではについてでありますが、 再資源化については、犬の餌などの再資源化は町内でも取り組まれているところであります が、食肉用の再資源化施設については、県内のイノシシ肉の製品化率が持ち込まれた肉の 20%弱であるとか、施設の安定稼働を考慮すれば、資源化のための高度な前処理技術の向上 や捕獲量及び施設への搬入量の安定などの問題があり、太良町独自施設としては現段階では 難しいのではないかと考えております。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) 引き続き質問をさせていただきたいと思います。 鳥獣被害の状況はということで、イノシシの被害、アナグマとかアライグマとかそういっ たところの被害額を教えていただいたんですけれども、先ほどのカモの食害について、結構 ノリの漁師さんからどうにかしてくれというお話があっているんですけれども、これに対し て町のほうでどういう状況だと把握をされているのか。それについてどういう手だてを考え
- 54 - ているかというところを教えてください。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 ノリの食害の被害額については特には把握してございませんが、カモがノリ網のところに 飛来した場合は、ほぼほぼ結構食べてしまうというような状況があるそうでございます。そ の中で、町の支援といたしましては、カモを追い散らすような機械のリース料の支援とか、 たくさんはいらっしゃらないんですけれども鉄砲を持っておられる猟友会の方が現場に行っ てカモを追い散らかしていただくというようなことに対しての支援を今してございます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) その鉄砲を使って、カモを撃つということでされているかと思うんですけれども、実際に、 どれぐらい効果があるのかというところで、かなりのカモがあちらの里の湾とかあの辺にい るようなんですけれども、どれぐらいの効果が上がっているのか、その辺の把握の状況を教 えてください。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えします。 一時的には鉄砲を撃ったときは散っていなくなるそうですけど、慣れればまた来るという ような状況だというふうに聞いてございます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) 具体的にカモの食害を減らすために、支援といいますか、嫌がる機械というか、先ほど言 われてたんですけれども、機械というのはどういう機械になるんですか。 ○農林水産課長(川島安人君) 音を出すような機械だというふうに聞いております。それは鉄砲よりもすぐ慣れるという ふうな話も聞いてございます。 以上です。 ○1番(山口一生君) じゃあ、そのカモがすぐ慣れる音を出す機械のリース料を支援しながら、鉄砲で撃っても らうところに頼っているような状況という理解でいいんですか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えします。 一応、両構えでいってございます。 ○1番(山口一生君) 被害があまり減らないということの何となく実感が湧いたなというところがあるんですけ
- 55 - れども、実際に鉄砲を撃ってくださる方は町内に何人ぐらいいらっしゃるんですか。 ○農林水産課長(川島安人君) 多良地区のほうで2名だけだそうです。鉄砲撃ちの方については、海で撃てば潮にかかっ て、銃がさびくれるとかというふうな問題がございます。それと、大浦地区のほうでは1人 おられるんですけど、まだその辺は漁協からの交渉がまだあってないということで、やって おられないようでございます。 以上です。 ○1番(山口一生君) 鉄砲を撃っていただくときに、例えばそれに対する経費に対して、何かしらの協力金とか そういったものを支払っているとか、そういうところは実際あるんでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) 今年度からそれをするような予算立てになってございます。 以上です。 ○1番(山口一生君) 今年度からそういったところで支援していただけるということで、相当な負荷が鉄砲を撃 つのにもかかると思うので、そういったところで支援していただけるというのはうれしいな と思いますけれども、そもそも人数が少な過ぎて、本当にそれだけで足りるのかというとこ ろが私は疑問としてあります。 次に移りたいんですけれども、町から例えばワイヤーメッシュを置いて、そこにイノシシ が入らないようにする電柵をして、そこに入らないようにする。あとは猟師、猟友会にそう いった免許を取るための支援をする。あとは箱わなを貸し出したりとかそういったことをや られていると思うんですけれども、実際に私、猟友会に所属をしていて、イノシシが出たけ ん、取ってと言われて素人ながらやってみてるんですけれども、相当難しいなというのが実 感としてあります。役場のほうで箱わなの貸出しをされているということで問合せをしたん ですけれども、今在庫がありませんということで回答をいただきました。実際に町で保有し ている箱わなの台数と、今後何台ぐらいまで増やしていく予定があるのか、そこを教えてく ださい。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 箱わなについては現在65台でございまして、今年また5台追加で導入する予定でございま す。 以上です。 ○1番(山口一生君) 65台あって、追加で5台というのは少な過ぎるんじゃないかと思うんですけれども、これ
- 56 - だけ面積が広い太良町で、あと5台足してもたかが知れていると思うんです。実際、どれぐ らいイノシシの生息域が広がっているかというと、海を泳いでいるイノシシが出没するぐら いのレベルで太良町にイノシシが増えているという現実があります。ということは、今まで 山にしかいなかったというふうに思っていたのが、もう海辺まで来ています。ということは、 太良町全域にわたってイノシシの生息域が広がっているという現状があります。 今把握されているのが、農業の被害とか通学路に出たとかそういうところの被害が把握さ れていると思うんですけれども、実際に家庭菜園を荒らされたとか、そういう話をよく聞き ます。実際に、定年されたとかで70後半、80、90歳になって、家庭菜園をやっているところ をイノシシとかアライグマに荒らされてということで、結構な方が相談を私も受けたんです けれども、そういう中で箱わな5台というのはあまりに少な過ぎるような気がするんですけ れども、それは5台で確定しているようなものなんでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) これは鹿島藤津地域有害鳥獣広域駆除対策協議会のほうで購入するものでございまして、 この辺の台数についてはほかの市町と歩調を合わせながらやっているような状況でございま す。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) そしたら、その鳥獣被害対策というのはほかの市町と歩調を合わせてしか太良町ではでき ないというふうな理解でいいんでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 この広域対策協議会のほうで導入した場合、導入経費の10割が国庫で出ますので、今のと ころそれだけで対応しているというふうな状況でございます。ですので、単独でがばっと買 うというふうな政策判断をすれば、買うというふうな方向もあるかとは思います。 以上です。 ○1番(山口一生君) ぜひそういった追加で購入するという政策判断について検討いただきたいなと思っており ます。 3番目に猟師の人数は今後10年間でどのように推移する見込みかという質問をさせていた だきました。 今後10年間にわたっては大体40名程度の規模感を維持できるということで言われているん ですけれども、猟師さんの中にイノシシを捕ってて崖から落ちましたといった方もいらっし ゃいます。かなり高齢になりつつある猟友会の猟師さんの中で、そういった方に危険な仕事 をお願いしているという現状があると思います。その中で、皆さん体力の低下とともに、猟
- 57 - 師をもうしないと、イノシシを捕らないという判断をされていく方もたくさん今後出てくる かと思いますけれども、そういう中で追加で40名を10年間で維持できるからといって、本当 にイノシシを捕り続けることができるのかというのは非常に疑問があるんです。というのは、 イノシシも生きるのに精いっぱいですので、かなり頭を使って生きていると思います。 そういった中で、例えば追加で10人猟師になりましたという中で、その方たちが本当に捕 り続けることができるかというのは、私はかなり疑問があるんです。なので、そういったと ころの経験を積んだ猟師さんの数が減っていくということに対して、太良町のほうではどう いった危機感を持っているのか。そのあたりの認識を教えてもらえないでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 おととしの捕獲実績と人別に捕獲実績を調査しましたところ、捕る人は100頭以上、あま り捕れない人は10頭未満がほぼほぼでございまして、そういうふうな非常に格差がございま す。それはイノシシ猟というのが非常に高度なスキルが必要なお仕事だというふうに位置づ けをしてございます。 そういうことで、去年ちょろっと上手な方に教えるようなことは、素人じゃなかですけど、 新規で入った方に教えるようなことをできんかいということでお話をしたことはございます。 その中では、教えることは可能ではあるけど、言うことば聞いてくいしゃっぎ教ゆうだいね というぐらいの話で返答をいただいてございます。 以上です。 ○1番(山口一生君) そしたら、その経験値が高い上手な猟師さんと新しく猟師になりたての方というのをマッ チングさせて、猟をするスキルを上げていくということは今後検討をされてるということで 理解をしているんですけれども、実際、猟師になりたての方、私もそうなんですけれども、 結構金がかかるなと思ったんです。例えば、町役場に箱わながありませんと言われて、私は 箱わなを買いました。7万円弱したんですけれども、1頭とれるか分からない物を7万円で 買うというのはなかなか厳しいものがあるなと。捕ったところで、いつお金が入ってくるの かなと調べたら、年に1回ですということを言われました。通常のお仕事とか商売において、 年に1回しか入金がないようなお仕事をされる方というのは、非常にまれです。非常にまれ。 何でかと言うと、投資にお金がかかる。ランニングがかかる。それを自分で全部かぶらない といけないという現状があるからです。 例えば、さっき報償金の支払いの回数を2回とか3回、複数回にできないかという質問を したときに、太良町から出す分だったらできるんじゃないかと。その代わり、猟友会に事務 の負担をもっとしてもらう必要がありますけれどもというような回答だったと思うんですけ れども、猟友会の負担を増やさずに、町からのお金と県からのお金と国からのお金、それに
- 58 - 匹敵するものを年間数回、例えば2回もしくは3回支払うというような仕組みを作るという のは可能なんでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 その辺は、猟友会さんと今の事務のシステムの見直しの協議等をしなけりゃいけないんで すけど、町の分については直接的に捕った方へ町の分を支払うというのは可能かなとは思い ます。しかしながら、それだけうちのほうの事務量が増えますので、その辺との判断が必要 になってくるとは思います。 以上です。 ○1番(山口一生君) 役場のほうの事務量が増えるというのは私も容易に想像がつきますので、そのあたりで手 順とか仕組みを簡素化しつつ、複数回支払えるようなものを検討していただきたいなと思い ます。 実際に、ほかの市町で、例えば伊万里とか武雄とかそういったところでは複数回の支払い をされている自治体もありますので、そういったところがどういうふうにそういった支払い の事務手続、銀行振込とかも手間ではありますので、そういったところをどういうふうに簡 素化して、猟師さんに対しての支払いを行っているのかというのを調査いただきたいなと思 います。 私が言っている、なぜ支払いを複数回かしなきゃいけないかというところで、具体例を挙 げてみたいと思います。例えば、今役場の職員さんは月に1回、同じ毎月何日に給料が振り 込まれていると思います。それを、例えば年1回にしたと考えてみてください。それに賛同 ができるかというところが私の問いというか。そんなのは絶対に賛同できないと思うんです。 例えば、ローンも組めない。1年待って、そのときの現金収入が1年に1回しかないという のは、それだけそれに従事するインセンティブは低いということになってしまうので、自分 がもし年に1回しか給料がもらえんかったらどうしようって、そこをもう少し考えていただ きたいなと思います。 経費がかかるということを先ほども申し上げましたけれども、自分が動く人件費以外にも、 例えば毎日餌を買って、それを置いてくるということで、私もやっているんですけれども、 実際に町のほうで1頭捕るためにどれぐらいの経費がかかっているかというのは調査をされ ているのかを教えてください。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 去年作った資料で単価的には古いんですけど、大人のイノシシを1頭捕るために箱わなと か自動車で運んだりとかの燃料費、自動車損料、止め刺しの道具とか、後埋めたりするよう
- 59 - な経費を全部ひっくるめて試算をしてございます。一応1頭当たり3万4,800円ぐらいがか るというふうに見込んでございます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) 1頭当たり3万4,800円ということで、今の報償金を考えて完全に赤字という状態かなと 思います。こういったところで、今はいろんな猟友会に所属されている猟師さんたちも個人 的な負担を持ってイノシシを年間四、五百頭捕まえているという現状があるというところで、 あまり猟師さんたちも今後体力的に厳しくなってきたときに、そこに甘え過ぎるというのは どうかなと私は思っています。 この3万4,800円のうち、どういった経費が一番かかっているのかというのを教えていた だけないでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 埋却の経費でございます。これは、埋却の断面につきましては、猟友会長さんからどがん ふうな穴を掘ったらちょうど埋めらるっとかいという話の元で試算をしてございます。約2 立米の土を掘って埋めるというふうな勘定で、それが約2万円、全体経費の60%を占めてご ざいます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) 埋却の経費、1頭当たり2万円ということで、2立米の土を掘り返すというのは生身の人 間じゃあ相当な負荷がかかります。実際、それを例えば重機とかなしでやってる方はほぼい ないというふうに思うんですけれども、そういった埋却をするために、捕るのは捕ったと、 それをどこに置いていいか分からんと。肉を食おうにも、きちんと血抜きをしたりしないと 食えないというのがありますんで、そういった埋却に対して町からの支援というのは、例え ば場所をきちんと指定をして整備するとか、そこに重機を設置するとか、そういったことと いうのは今検討されているのか、もしくは検討可能なのかというところを教えてください。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 狩猟法の改正で、留意事項というのが国から通達が出てございます。その中で、狩猟法に 基づいて、ちょっと運んで埋め場所を作って埋めるというのは一応合法というふうな解釈に なってございますので、それに基づいて町としては遊休農地みたいなところをある程度確保 しまして、そこに事前に重機で穴を掘って、ここに持ってきてくんしゃいというふうな流れ みたいなのを作らんまんとかなというふうには現在検討をしてございます。 以上でございます。
- 60 - ○1番(山口一生君) イノシシを1頭捕るための経費のうち約60%を占める埋却の費用でありますので、そうい ったところに町からの積極的な支援をいただけると、猟師さんも今後捕り続けるということ に対して少し気持ちが軽くなる部分があるのかなと思います。そもそもイノシシにとどめを 刺すだけで、かなり心理的な負担はありますので、そういったところも考えていただきたい なと思っています。 9番目の駆除したイノシシの再資源化の施設ということで、先ほど肉にしてということは 言われてたんですけども、私も肉にして全て販売したりするということは現実的にかなり難 しいかなというのは思っています。 しかし、近くの武雄市のほうで、イノシシを堆肥として再資源化する施設を約3,000万円、 国と県と町がそれぞれお金を出して作っているというのがあります。そういった肉以外の再 資源化というところについても、今後イノシシは今どんどんどんどん増えていってる状態で はありますので、そういうところも検討いただきたいなと思うんですけれども、町としてど のぐらいそういった再資源化について知見をお持ちなのか、検討したことがあるのか、今後 どうするのかというのが分かれば教えていただきたいと思います。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 イノシシを巡る今の状況は、捕獲量が右肩上がりに上ってございます。これはどういうふ うに解釈せんまんかと言いますと、捕獲量が少ないということにもなってしまうのかなとい うふうに思います。それで、今緊急に支援が必要なのは、減らす、そして簡単に埋める。そ れである程度安定化してきたら、そういうふうな肥料にするとかというふうな方向も検討し ていかまんとかなというふうには考えてございます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) まずは最後の行程の埋却するところについて、町としては方法を考えていきたいというと ころで理解をしました。 まず、イノシシとかアライグマ、アナグマとかカモとかそういったものと共存しないとし ょうがないかなという状態になってきているのが事実であって、最近猿を見かけたという声 も結構あって、私の地元の伊福でも猿が出てきたり。イノシシとかが第1陣だとすると、猿 は第2陣ということで、結構怖くなってきているなというのが心情としてあります。 実際、例えばミカン農家さんとかに話を聞くと、電柵をしてもそれをぶち破って入ってく るとか、年間にワイヤーメッシュを張れる距離が短過ぎて自分の畑を全て守るのが難しい、 そういった声を聞きます。そうなってくると、農家自ら自衛をしていく必要もあるのかなと いうのを考えております。
- 61 - 実際に、イノシシとかそういったものと闘うという、闘うという言い方が正確なのかは分 からないですけれども、そういったものとうまく付き合っていく上で、きちんとイノシシの 生態を理解している人数を増やしていく。狩猟の免許を持っている人を増やす。その方が捕 るかどうかは別としてです。狩猟免許を持っている人を増やしていくというのが、まず第1 ステップとして必要なのかなと思うんですけれども、そういったところについて町のほうで はどういうふうにお考えでしょうか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 御指摘のとおり、まずは裾野を増やして、今猟友会の会員の方だけに、おしゃつけたじゃ ないですけど負担をかけているような駆除行為について、やっぱり労力を分担して農業者も 取りあえず捕れるような体制を取っていただくのが一番将来的な姿なのかなというふうには 考えてございます。 以上でございます。 ○1番(山口一生君) 農業者の方に自分の畑を守るために自衛の手段も今後検討していきましょうということで 案内をするのであれば、報償金の支払いの複数回、例えば夏に1回、冬に1回とか、そうい う現金の収入が猟によって得られるという制度を整備するというのは必須になると思います ので、そういったところも報償金の支払いの複数回化、それで猟に対する知識を持っている 裾野を広げるということ、埋却に関する負担を軽減するというこの3点については、なるべ く早いうちに町のほうから政策として町民に対しての提案をいただきたいなと思っておりま す。 どこから手をつけたらいいかなと今の段階では思われていますか。 ○農林水産課長(川島安人君) お答えいたします。 イノシシの埋却処分をまずせんまんかなというふうには思っています。 以上です。 ○1番(山口一生君) そこから手をつけていただけるということで今後も期待しておきたいと思います。 次の質問に移ります。