コロナ経済対策:1.3億円の交付金を「誰」に「どう」届けるか
まとめ
- 事実:令和2年度、町は商品券配布や事業者支援に総額2億円以上を投入。令和3年度も国から約1.3億円の交付金が見込まれる。
- 論点:行政は「要望があれば聞く」というスタンスだが、声を上げられない・役場に行けない事業者(ノリ不作やカキ不作に苦しむ一次産業含む)へのケアが不足。
- 次の問い:役場からの「アウトリーチ(訪問・御用聞き)」による潜在ニーズの掘り起こしが可能か?
質問の背景(なぜこれを聞いたのか)
「困っているなら役場に来てください」では、本当に困って身動きが取れない人は救えません。特にコロナ禍と不漁が重なる複合災害の中、公務員(給与が安定している)と民間(明日が見えない)の温度差を埋める行動が必要です。
質疑の整理(要点)
1) 令和2年度の総括
商品券(1.4億円)、事業者支援金(7500万円)、宿泊キャンペーン等を実施。商品券の換金率は99%で、一定の経済循環効果はありました。
2) 令和3年度の財源と使い道
観光客誘致に3600万円、さらに国からの地方創生臨時交付金約1.3億円を見込みます。 使い道については「業界団体等からの要望」をベースに検討する方針ですが、私は「個人の声」を拾う仕組みを求めました。
3) 「待つ役場」と「行く役場」
私は「職員が現場に出向いて声を聞くべき」と提案しましたが、町長は「職員数が少なく、マンパワー的に困難。団体や区長を通じて声を上げてほしい」と回答。 ここには「公平性」を重視する行政と、「個別の痛み」に寄り添ってほしい現場との意識の乖離があります。
メモ
「公平」であることは重要ですが、非常時においては「迅速」かつ「手厚い」ことが優先される場面もあります。一番弱いところに光を当てるのが政治の役割です。
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1番(山口一生君)
令和2年度は3月ぐらいからコロナによる社会の混乱から始まって、それに輪をかけて7月の豪雨の災害、台風10号、風の被害。台風10号に関しては直撃はせんやったけん、まだ助かったかなというところでした。それで終わるかなと思いきや、職員の逮捕、起訴、そして有罪判決という本当に寝耳に水というか、それがもう本当に波状攻撃みたい町に襲いかかってきたような、そういう年だったかなと思います。これまで対応を想定してなかった感染症とか大いなる水害とか行政への不信とか、そういうものに関して役場の職員の皆様も残業しながら物すごく負荷が高かった1年だったのかなと思います。
この3月の予算をつくられるに当たって、町民の生命、財産を守り、健やかな暮らしを実現するに当たり、行政への不信を抱えたままでは町民の協力も得られにくいのかなというふうに思います。そこで、今後の町運営に際し、もう一度町民と行政が一丸となって、太良町をよくしていこうという気持ちなれるようにしたいなと私は思ってます。
そこで、今回上げられてる予算の中身について質問をさせていただきます。
まず第1に、コロナウイルス感染症による経済的ダメージが今後本町にもさらに波及することが予想されています。本町として経済を守り立てる施策は何か。特に人口減少による地域活動の鈍化に対する対策はあるか。
町長(永淵孝幸君)
山口議員の令和3年度予算についてお答えします。
1番目の、本町としての経済を守り立てる策は何か。特に人口減少による地域活動の鈍化に対する対策はあるのかについてありますが、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大に係る緊急経済対策として、旅館・飲食店応援キャンペーン事業に始まり、中小企業等事業継続支援事業、農業・漁業経営者事業継続支援事業、地域共通商品券給付事業など、旅館や飲食店など町内各事業所の事業継続のための支援や地域内の消費活動の活性化を図るための支援策に取り組んでまいりました。
令和3年度は新型コロナウイルス感染症の収束を願いつつ、観光客誘客事業補助金として3,670万円の予算を計上しております。本年度予算額と比較すると2,150万円の増額となっており、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う観光客の減少により大きなダメージを受けている地域経済の回復に向けた取組を進めていきたいと考えております。
新型コロナウイルス感染症については今後の予測が困難なため、新年度予算では観光客誘客事業補助金以外の事業については計上いたしておりません。しかしながら、必要な対策については地域経済の状況をしっかりと注視しつつ、町民の皆様にとって真に必要な施策に時期を逸することなく取り組んでいきたいと考えております。
また、地域活動の鈍化に対する対策については、鈍化の基準が曖昧ではありますが、地域内でのイベントの開催や子育て事業など、地域活動を盛り上げるための事業に対し助成を行う地域づくり事業費補助金や地域コミュニティー活動に必要な備品の購入に対し助成を行う地域再生推進補助金などの事業に取り組みながら、地域活動の維持及び活性化へ取り組んでいきたいと考えております。
1番(山口一生君)
それでは、最初にお答えいただいた経済の部分のところの追加の質問をしたいと思いますけれども、令和2年度はどの程度の事業規模というか予算の規模でコロナ対策をされたのか、もう一度教えてください。
企画商工課長(西村芳幸君)
お答えします。
令和2年度の緊急経済対策の予算規模ということでございますけど、合計の金額の資料を今お持ちしておりませんので個別に申し上げたいと思います。
まず、地域共通商品券給付事業ですが、こちらについては約1億4,000万円程度の事業費となっております。それと、中小企業等事業継続支援金、こちらのほうが約7,500万円。それと、旅館応援キャンペーン事業、こちらのほうで約4,000万円。同時にキャンペーンを行いました飲食店応援キャンペーン、こちらのほうが約830万円程度となっております。それと、昨年の県からの休業要請により一時的に店舗が閉鎖されたたらふく館及び漁師の館への休業支援金として、669万円を支出しております。あと、農業漁業者経営支援事業を実施しておりますが、そちらのほうについては今資料を持ち合わせておりませんので答弁はできません。
以上でございます。
1番(山口一生君)
先ほどお答えいただいた令和2年度の経済対策について、役場の中のレビューというか、どのような効果があってどのような声をいただいたのか、そういったところがあれば教えてください。
企画商工課長(西村芳幸君)
お答えします。
事業の振り返りということになりますけど、まず最初に行った旅館及び飲食店への応援キャンペーン事業、こちらにつきましては今回のコロナ禍において一番影響を受けておられた旅館と飲食店を支援することにより、それぞれの業種のみならず、そこに仕入れ等をされている納入業者の方にもそれなりの効果が波及したのではないかと考えております。また、その両方の事業については町民限定ということで、町民への家計の支援といいますか、そういった効果もあったのではないかと考えております。
次に、地域共通商品券事業ですけど、こちらについては目的が地域内経済の循環、活性化を目的とすると同時に、町民の家計支援という両方の考えで行ったところであり、商品券を配布しております。実績として1億3,300万円程度使用されております。配布額面に対して99%の実績がございますので、1億3,300万円については間違いなく町内の加盟店で使用されていますので、その金額それ以上の効果があったものと考えております。
あと、中小企業等事業継続支援金につきましては、旅館業の方に対して30万円、その他の事業者さんについては20万円ということで、ほぼほぼ予算を使い切るぐらいの申請があり、交付ができておりますので、一時的ではございますが、事業所の経営のために寄与できたのではないかと、そのように考えております。
以上でございます。
1番(山口一生君)
地域経済を盛り上げるということで、一連の施策が一定の効果があったのではないかということで理解をしました。特に飲食店とか旅館とかそういったところは現在もかなり厳しい状況に置かれていて、今後どういうふうに事業を継続していくかというところに大きな不安を抱えられています。
そこで、町の予算というか町のお金からなかなかそういう経済対策を全て行うというのは難しい部分があると思うんですけども、国からの支援というのは令和2年度でどれぐらいあったのか、そして令和3年度でどれぐらいを現在は見えてる数字としてあるのか、そこを教えてください。
企画商工課長(西村芳幸君)
お答えします。
今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う国からの支援として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金というものが創設されております。こちらについては、人口規模、感染者の数、それと市町の財政力指数等々により算出されるわけでございますけど、令和2年度の本町への交付額といたしまして合計3億4,216万1,000円、こちらのほうが交付予定となっております。令和3年度につきましては、国の令和2年度第3次補正予算のほうでもこの地方創生臨時交付金の配分が行われております。その額が3年度に全額本省繰越となりますけど、本町分として1億2,934万7,000円、こちらのほうが間違いなく交付される見込みとなっております。今後の状況次第だと思いますけど、令和3年度予算としてもこの地方創生臨時交付金については何らかの措置があるのじゃないかなと思っております。ですが、今のところは令和3年度国の予算については情報を持ち得ておりません。
以上でございます。
1番(山口一生君)
令和3年度において国から臨時の交付金ということで、今、令和3年度に使えるものが1億3,000万円弱あるということなんですけども、これは時期を見て、適切なタイミングで適切なことをするというふうにおっしゃられてるんですけれども、その適切なことをするというのは令和2年度に行った施策に似たようなものを考えられているのか。それとも、例えば広く町民からアイデアを募集して、それを例えば1件当たり100万円とか、そういうふうにいろんなアイデアを種を植えていくような使い方をされていくのか、どういう使い方を想定されてるかというのは、今現時点で分かることでいいので教えてください。
町長(永淵孝幸君)
令和2年度の状況を見て、そして先ほど担当課長が申したように、町民の方からもかなりよかったというお言葉をいただいておりますので、そこら辺を含めて、例えば旅館あたりは組合がありますので、そういったところと協議したりとか、飲食店組合とか、そういったところは要望はもう既に来ております。ですから、先ほど来課長が答弁しておりますように、国とか県の動向を見ながら、そしてタイミングを見て、そして国から来た分、またさらに来る可能性もあります。もしもあったら町のほうで、令和2年度も言いましたように、ふるさと納税の財源を活用させていただきながら、遅滞なく取り組んでまいりたいと。そして、町民からの要望といっても、おのおの来て、それを取りまとめるのも時間がかかると。ですから、町民からの要望ということは考えておりません。組織的に何か要望があれば、そういう団体とかから要望があれば、その辺は検討する余地はあるのかなと思いますけど、個々に町民にアンケートを取ったりとか何かということは考えておりません。
以上です。
1番(山口一生君)
町長先ほどお答えいただいたのが、団体でのそういった要望とか、そういった取りまとめを事前に行った上での要望をされるものについては検討をすると。おのおの町民から一つ一つ上がってきたものについては、量がどれぐらいになるか分からない、さばけるかどうか分からないというところで、そこは検討をしていないということを理解をしました。
実際コロナの影響もあったんですけれども、最近ノリの不作とかカキの不作とかいろんな海の状況とか、そういったものも変わってきて、根本的にやり方を見直さないといけない部分もあるのかなというのが私の個人的な思いです。いろんな飲食店とか旅館さんにおいても、このまま今までのような形で事業を継続できるのかというような、そういった検討をされているところも多いと思います。もちろん給付金という形でお金を頂けるというのは誰も嫌とは言わないと思うんですけれども、そういった皆さんの考えをまとめて話を聞くような場も役場として設けたほうがいいんじゃないかなと思います。
例えば団体として組織がないような人の声というのを、じゃあ、どうやって拾うのかという話になっと思うんですよね。団体で来んぎ話ば聞かんよという話やっぎ、ああ、じゃあ、おい何も言われんとたいという人の結構おんしゃっとじゃなかですかね。そこについてはどがん思いしゃっですか。
町長(永淵孝幸君)
逆質問はよかでしょうか。
議長(坂口久信君)
どうぞ。
町長(永淵孝幸君)
団体以外の方の要望を取りまとめるという方法ですけれども、案があれば教えてください。
1番(山口一生君)
まずもって、人が役場に押しかけてきて、わあわあというのを私は言ってるわけではなくて、例えば農業をされてる現場とか、漁業されてる現場とか、飲食店の現場とか、旅館さんの現場とか、建設の現場とか、そういうところにもっと私は職員が出向いてもいいんじゃないかなと思うんですよね。私、役場を見渡して、ああ、座ってる人多いなあって思うんですよね。それで本当にいいアイデアが出てくるのかなという。
そこで、例えばそういう集会というか、開くのが難しいというのはもしかしたらあるかもしれんですけれども、例えば区単位でそういう声を感染症に配慮した上で聞きますという場を役場が設けてもいいんじゃないかなと思うんですよね。それについてはどう思いますか。
町長(永淵孝幸君)
先ほど言いましたように、旅館組合とか飲食店組合も既に困っている関係で要望に見えております。そういったところにもう行く必要はないと私は思うんですよ、職員がね。要望があって、ここに困っているからというようなことで見えておるわけですから。ただ、農業とか何かについても、漁業ももちろんですけれども、職員がいろいろな現場に仕事の関係で出ております。ですから、そういったところでも声は聞いてきております。ですから、例えば話は違いますけども、イノシシ、有害鳥獣で大分困ってるとか、ノリも食害で困ってるとか、そういうお話も聞くわけですよ。ですから、そういったところに対していろいろな対策を講じて支援をやってるつもりです。
それで、職員が用聞きじゃないですけど、一つ一つ回ってじゃなくて、困ってる方がいらっしゃるならば担当課へでもいいですから来て、こういったところで困ってるから何とかしてもらえないですかという提案でもしていただければ検討をする余地はあるのかなと。これは前から言っております、うちは全国同じような組織が97団体あって、下から4番目なんですよ、職員が少ないのがですね、もう圧倒的に少ないんですよ。そんな中で職員も2役3役としながらやっておりです。ですから、逆に行政が用聞きじゃなくて来ていただければ幸いと、このように思っておりますので、今後私はそういった方が来るのを拒むところは何もないと。ですから、いろいろなそういう要望等があれば役場等にも出向いてくださいというふうなことを言っておりますので、今議員言われるように、コロナ対策の支援関係で特別に職員が出向いて回るというようなことは考えておりません。
以上です。
1番(山口一生君)
個人的に話があれば役場に来て話をしてくれというので理解をしました。
もし、個人の方が役場に出向けないということもあると思います。日々朝から晩まで仕事をされてて、言いたかことあるけど、言いに来いって言われたけど言いに行きえんと、そういう人もたくさんおんしゃっでしょう。それに、役場に来んぎ、その声はなかったことにするという話に聞こゆっとですけど、そういうことをおっしゃってるんですかね、町長。
町長(永淵孝幸君)
私はそういうことは言いよらんとですよ。例えば自分が役場に出向くことができないならば、区長さんとか生産組合長さんとかいろいろ相談して、そういった方にも相談されていいと思います。来いえん人に出てきて相談せんですかと、そういうことは言いよらんですよ。ですから、いろいろ要望があるならば、私は町民の声を聞くと言ってるわけですから、どうしても何かあって今日は来いきらんなら、あしたも仕事が忙しいからとなれば、例えば雨の日とか何かでもいいわけですよ。どうしても自分が365日で来いきらんとなれば、ほかの方にも相談して、代わりにぎゃんことば言いや行たっくれんかいとかというようなことで相談してもらえればと思います。
以上です。
1番(山口一生君)
民間のほうはコロナと災害といろいろあって、はっきり言って疲弊してます。今後どういうふうに社会がなるか、経済がなるか、それも先行きが不透明な中で、日々みんな頑張ってますので、何かそこにちょっとでも寄り添ってもらえたらなと思ってます。
次の防災関係のお話に移……。
町長(永淵孝幸君)
町民さんも疲弊しとっということは分かっとるわけですよ。国民皆さんですよね。ですから、先ほど言いましたように、令和2年度も、これで満足されていないかも分かりません、しかし精いっぱいうちの財源のある中で、また国からの交付金を活用しながら、そして町民さんにも精いっぱいのコロナ対策として経済支援をやってきたつもりです。ですから、そういったところで、私はこれで皆さんが満足して、疲弊してないとは言っておりませんので、そういったことは誤解しないでください。
以上です。
1番(山口一生君)
もう一度戻るんですけど、行政の職員さんというのは基本的に公務員ですよね。なので、月にもらうお金というのは、減額とかというのも前ありましたけども、基本的に変わらない中で日々安定した暮らしを送れるというのがあります。しかし、一般の事業をしてる方、農業をしてる方、漁業してる方、飲食店を経営してる方、旅館を経営してる方、もう日々キャッシュが入ってこないというところに身を置かれて、身動きが取れないという人も結構いるんですよね。その中で、月々同じ日に何日かに給料が入ってくるという状態の公務員が機動的に今動かなかったら、何のためにおっとですかという話になっでしょう。そこをもうちょっと町民に見える形で、さらにさらにさらにということを私は言ってるわけじゃないですけども、そこにもうちょっと心を砕いてほしいなと思ってる状態です。