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山口一生 佐賀県太良町議会議員
一般質問 /

給食無償化:「タダ」でも質は落とさない

まとめ

  • 事実:太良町は給食費無償化を実施中(予算約2700万円)。
  • 論点:物価高騰により、食材費が上がっている。「無償だから」といって、おかずが減ったり質が落ちたりすることはないか?
  • 次の問い:町長は「質は落とさない、足りなければ町費を追加する」と明言。地産地消率(現在10%)の向上と、特産品(竹崎カニ)の給食提供を提案。

質問の背景(なぜこれを聞いたのか)

「タダより高いものはない」と言います。無償化の陰で、子供たちが食べるものの質がこっそり下げられては本末転倒です。 また、食育として「地元の味」を知ることは、郷土愛を育む基本です。

質疑の整理(要点)

1) 質の維持を確約

「インフレだから魚を半分にします」ということは絶対にないと確約を取りました。財源は過疎債等を活用し、今後も無償化を継続する方針です。

2) 町内産食材の壁

地産地消率は約10%。大規模流通に乗らない小規模農家が多く、安定供給が難しいためです。 しかし、年3回の「うまかもん給食」では70%を達成。この頻度を増やせないか議論しました。

3) 給食で「竹崎カニ」を

「太良の子ならカニの剥き方くらい知っておくべき」と提案。 教育委員会は「剥くのが難しい」「時間が足りない」と慎重ですが、旅館組合との連携などで実現を模索することになりました。

メモ

胃袋をつかむことは、心ををつかむことです。大人になって「太良の給食はうまかった」と思い出せることは、立派な定住対策です。

全文(書き起こしテキスト)を読む

1番(山口一生君)

次の質問が学校給食についてということで、子供たちの食について質問をしたいと思います。

学校給食は、食について日々学ぶ機会として非常に重要であると考えています。本町では給食費無償化を行っていますが、現在の運営状況及び今後の見通しについて問う。1つ目、学校給食は教育においてどのような役割があるのか。2つ目、給食費無償化に必要な年間の予算は幾らなのか。3つ目、給食費無償化の財源はどうなっているか。4つ目、学校給食における食の安全性はどのように担保されているか。5つ目、インフレにより調達コストが上昇した場合、給食が質素になる可能性はあるか。6つ目、町内産食材は全体の何%か。7つ目、地元名産の食材を子供たちに食べてもらう機会はあるのか。

以上、7つをまずは質問したいと思います。

教育長(松尾雅晴君)

山口議員の2点目、学校給食についてお答えします。

1番目の学校給食は教育においてどのような役割があるかについてでありますが、役割につきましては、児童・生徒自身の適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ることや、食生活が自然の恩恵に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神を養うなどの学びの機会と捉えております。

2番目の学校給食無償化に必要な年間予算についてでありますが、平成27年度から給食無償化を行っておりますが、令和4年度の給食費補助金予算額は2,753万円、令和5年度は2,698万9,000円となっております。

3番目の給食費無償化の財源についてでありますが、財源については過疎対策事業債を充当しております。

4番目の学校給食における食の安全性はどのように担保されているかについてでありますが、安全性につきましては、給食センター職員による日々の職員の健康チェックや食品の適切な温度管理など、毎回食材や機材の確認を行い、安全な給食の提供に努めているところでございます。

5番目のインフレによる調達コストが上昇した場合、給食が質素になる可能性があるかについてでありますが、日頃より児童・生徒が必要とするカロリー計算を行い、限られた予算内で献立計画や給食を実施しておりますが、原材料高騰による予算が不足する場合は、給食費無償化を継続していくために、町費の投入も念頭に置いているところでございます。

6番目の町内産食材は全体の何%かについてでありますが、生産者と取引業者の関係や、期間内での安定した食材の確保、供給、また仕入れコストの面など、なかなか厳しいところがありまして、町内産食材として10%程度となっております。なお、うまかもん給食時におきましては70%を占めている状況でございます。

7番目の地元名産の食材を子供たちに食べてもらう機会についてでありますが、平成28年度より次代を担う児童・生徒の地域農林水産業に対する理解、醸成及び太良町の農林水産物の需要拡大を図るため、うまかもん給食で年3回、学期ごとに実施しております。

なお、令和4年度のうまかもん給食の事例を申し上げますと、地元産の白米夢しずく、「鶏肉のごまだれ焼き」や、ノリや新鮮な野菜で調理した「野菜の海苔和え」、「豚肉のみそ焼き」、「牛肉のすき焼き」、クレメンティンなどの食材提供に対し、たくさんの方々の御協力により実施しているところであります。

1番(山口一生君)

学校給食について改めて質問をしていきたいと思います。

給食というのが、お昼子供たちも楽しみにしてると思います。最近は黙食とかといって、あまり話しながら食べる機会もないのかなと思いますけれども、いいかげんコロナも、5月8日に2類から5類へということで、給食もみんなでわいわい食べるような場面が戻ってくるのかなと私も期待をしています。

そういう同じ釜の飯を食べる経験というのは、仲よくなったりする上で非常に大事だと思っています。先ほど教育長のお答えにもあったように、給食というのは学びの機会であって、その栄養の摂取、健康にいてほしいというところだけじゃなくて、自然の恩恵とか、そういった命、自然を尊重するという気持ちを養う場であるということで回答をいただいています。

こちら、太良町は無償化を今されているんですけども、そもそも無償化をしようというふうになったきっかけというのはどういうことだったんでしょうか。

学校教育課長(萩原昭彦君)

お答えいたします。

町長政策の一環であります子育て支援の取組としてスタートしたと心得ております。

以上です。

1番(山口一生君)

子育て支援の目玉施策というか、そういった中で給食費を無償化しますというのを始められていると。全国でも結構早い段階で給食費を無償化しますと。もちろん子供の数がそんなに膨大に多くないというのもあったかと思いますけれども、そういった施策を先駆けてやっているということは、非常に私も誇らしいことだなと思っています。

家庭、子供にお金かけ過ぎなんじゃないかというような声ももちろん聞くことがあります。実際、子供の給食費が無償なんだったら、私たちの昼飯も出してよと、そういう気持ちの方も町の中にはいらっしゃって、私も返答に困ることがあるんですけれども、やっぱり子供の給食というのが、食を通じてより発達というか、健康にいてほしいというみんなの願いなのかなとは思ってますけれども、これ今後無償を継続するのか、それとも高くなり過ぎたら、ちょっと一部保護者に負担をお願いしたりとか、今後例えば数年、5年ぐらいでもいいんですけれども、この無償を継続するかどうかというところの考えを聞かせてください。

町長(永淵孝幸君)

給食の無償化は続けていきます。やはり子供たちに同じような御飯を、そして父兄さんにも給食によっていろいろ家庭でも経済的にも苦しい思いをされている部分もあろうかと思います。そういったことがないように、子供たちには無償で提供していきたいと、このように思っております。

1番(山口一生君)

無償を継続していきたいということで回答いただきました。

全国でも今その子育ての、異次元の子育て支援とかという話も出てきて、異次元というのは一体何なのか私にはちょっとよく分かりかねるんですけども、子育て支援について結構国のほうも手厚くやろうかなというのを感じている次第です。私、いろいろ話をしている中で、無償化って本当はリスクがあるんじゃないですかという意見をいただきました。

無償化のリスクって何かというと、例えば国が主導をして給食費を無償化しましたと、したら、ただなんだから、出されたものはつべこべ言わず食べてくださいということもリスクとしてはあるなということを言われていました。確かになと思って、自分で例えばお金を払っている、保護者が払っているという状態であれば、何か例えばすごく金額に見合わないものとか、子供が食べるべきではない危険なものというのが入っていたときに、何か言う権利がありそうなんですけども、例えば全部無償で出してるんだから、このぐらいで我慢しなと言われたら、確かにちょっと文句も言えないなということを言われたことがあって、それで私はこの食の安全性と、例えば物価が高くなってしまったときに、物価が高うなったけん、おかずば1個減らすけんみたいな、そういう話に今後なるのかなというのを心配をしています。

無償なのはもちろんありがたいですけれども、どんどん無償だから、じゃあ御飯の量が半分になりますとか、おかずの量が1個減りますとか、そういうのが考えられるかどうかと聞いたときに、一応その増えた費用については町費も投入しながら、無償化を継続したいということを回答いただいていますけれども、そういった何かどんどん質素になっていく、もう一回聞きますけれども、どんどん質素になっていくというようなことは、あまり心配しなくてもいいんでしょうか、どうですか。

町長(永淵孝幸君)

やはり先ほど教育長が答弁しましたように、児童・生徒の健康を維持するという意味では、仮に物価が上がったからといって、魚を1匹じゃなくて3分の1にしますよとか、そういうことはするつもりはございません。やはり物価が上がっても給食費の無償化ということでやってるわけですから、そこにはきちっと無償化と、そして特別何か物すごく財政的に厳しいときに直面したとかなれば、幾らかまた負担をお願いするときがあるかも分かりませんけれども、今のところで私は無償化はずっと続けて、質は落とさないと、幾ら物価が上がってもという考えで今のところおりますので、そういったことです。

1番(山口一生君)

無償化を継続していきますということで、しかもおかずは減らさないということで言っていただいたので、安心をしています。

6つ目に、町内産材というのはどれぐらい使われていますかということでお伺いしたところ、大体全体の10%ぐらい使っていますということで回答をいただいています。実際そのメニューとか献立で、時期が合わない、例えば太良町で作れないものというのが必ず存在をしていますので、正直10%もあるのかというぐらいに驚いています。

例えば、その物価が高くなったときに一番影響を受けない方法は何かというと、自分で野菜を作ったり、近場で取れたものを物々交換することです。これちょっと究極なんですけれども、例えばそういった町内産材というのを比率を増やすことによって、そういった物価が高くなったりしたときにも、割と安定して御飯を食べていけるというのは、歴史も証明していますし、少し考えれば当たり前のことだと思うんですけども、こういった町内産材を例えば今の現状の10%から、もう少し数値を増やそうと思ったときに考えられるいろんな難しい面とか、そういったところというのはどういうところにあるんでしょうか。今の現状よりも数値を増やそうと思ったときにどういうことが考えられるんでしょうか。

学校教育課長(萩原昭彦君)

お答えいたします。

中核都市みたいな大規模な都市のところでは、各産業分野である流通システム等が構築されておりますので、安定的な需要と供給がバランスが取れるところは多いと思いますけども、こういった地方になりますと、例えば野菜関係でありますと、大規模経営農家が大量に生産をしていただき、一定の期間内にその野菜等を安定的に供給ができるとか、また生鮮食肉関係につきましては、産物に対する加工業者が受注する品物をちゃんと安定的に確保でき、なおかつその生産者から販売ルートが構築されているのかどうかがちょっと、大規模のところはそういったものが多々あるので、それが備わっておるところは比較的スムーズにいくと思います。

ただし、太良町とか近隣の市町みたいなところにおきましては、そういった1か月ぐらい前にお願いした数量に対して、安定的な数量の確保とか、また生産できたお肉などのときに、その流通経路が町内と限らず、そこの経営上、町外の方とも契約をされている場合も多々あると思いますので、そのうちの町内の納入業者さんが安定的にそこと取引ができるのかという問題も課題が出てきます。また、そういった大規模農家とか大量生産ではない場合の安定的なコストの安い品物の調達ができるのかというのがちょっと課題となっております。

以上です。

1番(山口一生君)

給食といっても何百人分という量を安定的に確保するという上で、やっぱり町内産材だけでは物理的に無理がある、限界があるということは理解しました。

そういった中で、その食、その献立の多様性とか栄養のバランスとか考えて、今やられているかと思うんですけれども、今すごく食べ物というか、口に入れるもの、体に入れるものについて皆さんすごく関心が高まっているなということを感じます。コロナの前よりも、いろんな健康に気を遣われたりとか、食べ物、飲物、これを本当に私が食べてもいいのか、これは本当に私の健康に害をなさないのかというところについて、非常にみんな繊細になってきてるのかなというふうに思います。

実際、それはすごくいいことだなと私は思っていて、実際じゃあ何が安心できる食べ物なのか、何を我々は日常的に食べるべきなのかと考えたときに、例えば知ってる人が作った大根とか、知ってる人が育てた豚肉とか、そういった顔が見える関係の中で、そういった食事情というのを改善できていくと、教育の場面だけじゃなくても、町の中が活性化する可能性があるなというふうに考えています。

実際、町内いろんな農家さん、畜産農家さん、漁業者の方、いろいろいますけれども、このうまかもん給食というので、いろいろこれが給食で食えるのかというのが出されているかと思うんですけれども、その出されているものの中で、出されているものの例と、生徒さんとか親御さんとかどういった反響があったのか、そういったところについて教えてもらっていいですか。

学校教育課長(萩原昭彦君)

お答えいたします。

今日のケーブルテレビでも放映があったと思いますけども、3学期のうまかもん給食ということで、教室のほうには入れませんでしたけども、町長がオンラインで6年生のクラスに対して、こういったことでうまかもん給食を実施している旨のお話をされた後に、おいしく食べられていた放送があっておりました。

子供たちにつきましては、ケーブルテレビ上もですけども、その後にちょっと先生を通して伺ったのは、給食の中で特別な日ということで、年に3回ちょっとありますけども、今度は何の料理が、どういうおいしいものが出てくるのかなと楽しみにしてますということで、お話があったところでございます。また、保護者の方につきましても、全部の意見、多くの意見はちょっと聞いてないんですけども、楽しみがある給食をいただいて助かっておりますという意見は、何件か頂戴しているところでございます。

以上です。

1番(山口一生君)

太良の中で取れたものを子供たちに食べてもらって、それを知ってもらうと、味わってもらって知ってもらう、すばらしい機会だなと思います。こちらのうまかもん給食ですね、竹崎カニを出すことはできるんでしょうか。

学校教育課長(萩原昭彦君)

お答えいたします。

実は、教育関係部署でもその辺の事前にちょっと調査検討をしておるところでございます。学校現場で、例えば低学年の方にそれを、そのものを出すのがどうなのか、できるのか、その短時間、給食の時間でできるのかどうかとか、子供さんにとっては、殻のむき方、どういったふうに身を落として食べていくのか全く知らない方もいらっしゃると思いますので、その辺のところをかに旅館組合さんとかいろんなところに、その時間帯に協力ができるのかどうかとか、そういったところをちょっと学校現場とも今話しておるところで、新年度においてもその辺を引き続き協議をしていく予定でおりますけども、あわせて、かに旅館組合さんともその辺のところで、日中にそういったことが、御協力が可能なのかどうかです。また、その生産、10月、11月、12月の安定的なところが一番実施可能な時期ではないかと思いますけども、その辺で安定供給を受けることができるのかどうかも含めて、ちょっと考えていきたいと思います。

以上です。

1番(山口一生君)

竹崎カニも食べるのにはやっぱりコツが要るということで、食べ慣れてない子供、大人でもそうですけれども、でもうまく食べれたときはすごく充実感があって、かつおいしいということで、ぜひ子供の頃から、太良の町民たるもの、カニの食べ方ぐらいは教えとかんといかんと思いますので、ぜひ検討していただきたいなと思います。

私今回、最後になりますけども、地域の資源をどうやって使うのかというところと、それから産出された食について、給食というところでありますけれども、一般質問をさせていただきました。これから人口のピラミッドが皆さん御存じのとおり逆三角形になっています。もちろん、高齢の方が多くて若い層は少なくなっています。これどういう意味かというのをもう一回お伝えしておくと、若い世代は上の世代から受け継げる量に限りがあるということです。どれだけ上の世代が、これはいいことだからとか、これはぜひ伝えたいからと思って渡そうとしても、若い世代は1人につき手が2本しかありませんので、言ったらバトンが2つしか持てないと、それ以外については受け取れずにこぼれていくということも今後考えられます。

なので、例えば子供の数も少なくなっていますので、子供になるだけそういった教育の機会とか、食について学ぶ機会とか、太良町にやっぱり生まれてよかったなと、大人に、二十歳ぐらいになって思っていただけるような、そういう環境を大人が引き続きつくっていく必要があるのかなと思います。これから今年もすごくいろんなことがあると思いますけれども、太良町はいろんな変化に結構強い町かなとは思っていますので、引き続きそういった農家の連携とか、そういった山と海の連携とか、教育現場でのそういった自然に関する教育とか、そういったところにも力を入れて目配りをしていただければなと思います。

以上で私の一般質問を終わります。