地方議員AI運用OS(local-councilor-ai-os)をオープンソースで公開しました
この記事の要旨
議事録の過去答弁検索、例規の確認、予算・決算の自動検算から質問設計まで。地方議員の実務を下支えするオープンソースを公開しました。

要点3つ
- 自治体の議事録・例規・予算データを手元のPCに集約し、AIとObsidianで「1秒で過去答弁を探し、根拠ある質問を作る」ための仕事場キットを公開しました。
- 外部ライブラリへの依存はゼロ(Python 3.11+ 標準ライブラリのみ)。全国1,741自治体の基礎データを同梱しています。
- 全国の議員や自治体関係者、市民調査者が、今日から自分のPCで安全・無料で動かせます。
→ local-councilor-ai-os(GitHub)
なぜ作ったか
地方議員の仕事で最も本質的なのは、住民さんの声を聞き、現場を歩き、問いを立て、政策を判断することです。
しかし実際の実務では、過去の議事録の掘り起こし、条例や規則の確認、予算書・決算書の電卓による検算、数字の出典照合といった**「探す・確かめる・照合する」作業に膨大な時間**を奪われてしまいます。
この泥臭い重労働を手元のPCとAIに肩代わりさせ、議員が本来使うべき「住民との対話」や「現場の確認」に時間を取り戻すために作ったのが local-councilor-ai-os です。
3つのコア機能
1. 議事録・例規の爆速ローカル検索
過去数年〜数十万件に及ぶ議事録や例規集を手元のローカルDBに取り込みます。重いWeb検索画面を開くことなく、手元で1秒で全文検索し、該当する発言や条文を引き出せます。
2. 予算・決算の自動検算
予算書・決算書の数値を構造化し、計算ミスや不整合がないかを機械的にチェックします。
- 歳入と歳出の総額一致
- 款・項・目・節の階層合計突合
- 前年度比較や補正前後の差額ゼロ検証
3. 「見立て → ツボ → 手当て」による質問設計
住民相談や地域の困りごとを単なる要望で終わらせず、行政を動かせる具体的な提案へと昇華させる型(ツボ探しワークフロー)を標準装備しています。
大切にしている設計原則
- 政策の判断は人間(議員)が行う: AIは調査・構造化・検算の補助者に徹し、判断の責任は議員本人が持ちます。
- 推測でデータを埋めない(Fail-closed): 見つからないURLや数字をAIがもっともらしく捏造しないよう、厳格な検証ゲートを設けています。
- 個人情報や秘密情報を守る: 住民の個人情報や内部資料が公開用データに混入しないよう、機械的な安全スキャン機能を内蔵しています。
- ゼロ外部依存: 環境破壊やバージョン崩壊を避けるため、Python標準ライブラリとSQLiteのみで完結します。
誰でも今日から使えます
必要なものは Python 3.11以上 と Git のみです。
git clone https://github.com/i8ei/local-councilor-ai-os.git
cd local-councilor-ai-os
# 自治体の公開状況を自動診断(太良町の例)
python3 -m bootstrap.cli.preflight \
--prefecture '佐賀県' \
--municipality '太良町' \
--output /tmp/preflight.json
詳しい導入手順や使い方は、GitHubリポジトリのREADMEをご覧ください。