本文へスキップ
山口一生

雷の声を収め、中秋の名月を見上げる夜

この記事の要旨

秋分初候・雷乃収声。夏の激しい雷鳴がぴたりと静まり、空が高く澄み渡る頃。今夜は旧暦八月十五日、中秋の名月です。「月の引力が見える町」太良町で、静けさを取り戻した夜空と海を照らす月光を見上げながら、騒がしさを収め、足元の実りとこれからの歩みに想いを巡らせました。

七十二候は秋分の初候、「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」を迎えました。

夏の間、激しい夕立とともに空を轟かせていた雷がようやく鳴りを潜め、空が高く、澄み渡っていく頃です。そして今夜は、旧暦八月十五日。「中秋の名月」を迎えています。

激しかった夏の熱狂や、大気を揺らしていた雷鳴がぴたりと収まると、町にはすっと深い静けさが戻ってきます。稲刈りを待つ黄金色の田んぼ、少しずつ黄色みを帯びてきたみかんの山、そして穏やかに凪いだ有明海。太良の大地が、静寂の中でじっくりと実りを深めていくのを感じます。

中秋の名月と有明海に伸びる光の道

「月の引力が見える町」と呼ばれる太良町。今夜、夜空にぽっかりと浮かぶ名月を見上げていると、青白い光が有明海の干潟を照らし、引き潮の海面にひとすじの光の道をつくり出しています。

時に、激しく声を上げることよりも、静かに声を収めることの中にこそ、本物の力が宿るのかもしれません。外に向かって騒がしく主張するのをやめ、耳を澄まし、自分の足元と地域の暮らしを静かに見つめ直す。この澄んだ月光は、そんな大切な時間を私たちに思い出させてくれているようです。

9月議会という熱い議論の場も一段落し、いよいよ秋本番。

静まり返った秋の夜、美しい月の光を浴びながら、太良の未来に向けた確かな一歩を、静かに、そして力強く踏み出していきたいと思います。